戦後史会議・松江

私たちの会は日本の近代化に疑問を持っています。近代化、国家、天皇制、植民地、戦争、ナショナリズム、沖縄、憲法、日米安保、地位協定・・・課題はたくさんあります。私たちは忘れかけている歴史に学び、問題提起をしていくことを目標にしています。

◎8月11日の映画上映会、特別企画のおしらせ

9784087212990<浜田上映会 満員御礼>
 去る7月28日、浜田市のいわみーるにおいて三上智恵監督作品『戦(いくさふむ)雲』の上映会を行いました。
 浜田市では初めて行う上映会でしたし、この暑さですから観客の方に来ていただけるかどうか心配していましたが、午前、午後、2回の上映ともほぼ満席(1回目は完全に満席)で、計85名の方に見ていただきました。予想外で、大変うれしかったです。
 暑い中を来てくださった方、大変ありがとうございました。

 松江の上映会は8月11日ですので、まだの方はぜひいらっしゃってください。会場は松江市白潟本町の松江市市民活動センター5階、交流ホールです。

<特別企画のお知らせ>
8月11日松江上映会
 上映当日は、特別企画として、沖縄のガマなどで戦没者遺骨収集活動をしておられる清水章宏さん(鳥取市在住)にも来ていただき、上映会場内で、遺骨収集活動の現状を紹介する写真パネルや、ガマなどで見つかった様々な遺物の展示を行います。

 沖縄戦では、約3か月にわたる激しい地上戦の結果、日米両国の、軍民あわせて約20万人の方が亡くなりました。戦後80年近くが経過しますが、現地にはいまだに大量の遺骨や遺物が残り、無念で残酷な「戦死」を伝えています。

 しかし、目の前にあるこうした遺体を調査し、収集するのは、ほとんどが清水さんたちのような民間のボランティアのようです。

なぜ政府は、こうした状況から目をそむけ、民間に任すのでしょうか。なぜ自分たちでやろうとしないのでしょうか。 戦争の責任をとるのはまず政府だと思います。

ところが現実は、なるたけ自分たちは手を出さず、知らない顔をして、無関係なふりをしようとしています。

ぼくには信じがたいことですが、その遺骨や遺物の混じった土砂を辺野古新基地の埋めてに使う計画もあります。

いったい何を考えているのでしょう。

 こうした姿勢には腹も立ちますが、軍人はもとより、民間人がいくら死のうがそんなことは「俺たち政府の知ったこっちゃない」といってるようで恐ろしいですね。

清水さんは仕事の傍らで沖縄に通い、収集活動を続けておられますので、現在の状況や実態を教えてもらいましょう。

8月11日は、松江上映会にぜひ足を運んでください。
松江市市民活動センター 交流ホール 松江市白潟本町 43
■上映時間(各会場共通、開場 30 分前) 
①10:00~12:12 ②14:00~16:12
■入場料:一般 1000円、大学生 500円
    障碍者・介助者・高校生以下 無料

※清水章宏さんを紹介するメディア
日本海新聞(2023年08月17日)
 https://www.nnn.co.jp/articles/-/117900
 無料登録すると全文読めます。

日本海テレビ(2024年4月15日)
 https://news.ntv.co.jp/n/nkt/category/society/nkd4f717ce0a5741a3a1672f452434be8b

映画『骨を掘る男』
https://closetothebone.jp/

◎「戦雲-いくさふむ」浜田・松江上映会

チラシ(トンボ付)-01『標的の村』『沖縄スパイ戦史』三上智恵監督 6年ぶり、渾身の最新作
 Official Site  チラシ

「国防」をうたい
棄民亡国へ突き進む人々へ
島々から平和への
切なるいのりをこめて
チラシ(トンボ付)-02
今からでも遅くはない。
共に目撃者になり、
今という歴史を背負う
当事者になってほしい。
  三上智恵 映画監督/ジャーナリスト

■浜田会場
7月28日(日) いわみーる 301 研修室 浜田市野原町1826
■松江会場
8月11日(日) 松江市市民活動センター 交流ホール 松江市白潟本町 43

■上映時間(各会場共通、開場 30 分前) 
①10:00~12:12 ②14:00~16:12
■入場料:一般 1000円、大学生 500円
    障碍者・介助者・高校生以下 無料

 今、沖縄で起こっていることは、私たちに起こっていることなのだ!
 鹿児島県や沖縄県の諸島を中心に行われている、大規模な軍事基地建設。
 青森県や大分県などで行われている弾薬庫建設。
 国内各地の民間の空港や港湾施設を使って行う自衛隊や米軍の訓練。

 ついでに言えば、訪米した岸田首相が米国議会で行った「日本は寡黙な同盟国から、世界に目を向けた強い同盟国に変わった」という、親分の米国議会を喜ばせるためだけに行った卑屈で独りよがりの演説(そりゃあ、スタンディングオペレーションもするだろうよ)。

 これらはみんな一緒のことです。

 日米軍事同盟を、国民の生活や安全よりも、私たちの経済や文化や教育や福祉よりも、何よりも優先する、ということです。

 これが沖縄だけの問題だと思いますか?
 自分には関係ないことだと思いますか?
 「台湾有事だ」、「国民は覚悟を決めろ」、「中国をやっつけろ」…バカも休み休み言え!
 マリウポリやドンバスで起こったことだからキウイは関係ない…というようなことはあり得ないわけです。
  税金を垂れ流して行われつつある、この愚行を、今のうちに止めないと、取り返しのつかないことになります。

『戦(いくさふむ)雲』を見て、そのことを考えましょう!!

主 催 :『戦雲』上映実行委員会
問合せ: 090-8063-9664(若槻)
Email: sengoshikaigi@gmail.com

◎軍事同盟の感想 つづき 長いよ

01586_comm 毎日新聞が現在連載している「自衛隊創設70年」で、「河野克俊・元統合幕僚長」のインタビュー記事が掲載されていた(7月1日(月)の2面)。

 2015年9月に、いわゆる集団的自衛権の行使を容認する「安全保障関連法」が成立して、日米両軍はお互いが「守り、守られる」という「普通のこと」ができるようになった。

 2022年12月には、安全保障関連3文書を閣議決定したので、「敵基地攻撃能力」の保有も可能になった。これからは「ともに戦うことが同盟のスピリット。楯も、矛も、日米共同でやらないといけません」、と河野は述べている。

 河野がどこまでわかってしゃべったのか知らないが(当然わかって、つまり、ぼっとした国民をだますつもりで言っていると思うが)、日米軍事同盟は「対等」ではないことを前提にできている。

 「対等」でないということは、もちろん日本軍がアメリカ軍に「従属」しているということであり、これが日米軍事同盟の前提である。

 日本にあるアメリカ軍の専用施設(基地)は約50カ所。日米地位協定などで日米の共同利用を認めている施設(基地)も含むとその数は180カ所を超える。

 アメリカにある日本軍の施設(基地)はゼロである。これがなぜ「守り、守られる」、「楯も、矛も、日米共同で」などといえるのだろう。

 米軍から見れば、日本軍は在日米軍を補完する現地従属部隊である。これが本質だが、それではあまりに体裁が悪いし、かといって米国に駐留させろと言っても米国民がそれを受け入れるはずはないから、うそを承知で「対等」だとか、「守り、守られる」、「楯も、矛も、日米共同で」などといっているに過ぎない。

 日米安保協定も、日米地位協定も、もともと「対等」なものではない。

 有名な話だが、敗戦時に、アメリカ大統領特使(のちに国務長官)のダレスが、「我々が望むだけの軍隊を、望む場所に、望む期間だけ駐留させる権利」を日本政府に求めた結果できたのが日米安保協定であり、日米地位協定であって、そもそもが「非対等(つまり従属的)」にできている。

 進駐軍には抵抗できなかったのと、ソ連や中国の「共産勢力」に対抗するためと、天皇がそれを望んだために、米軍の日本駐留(占領)は、サンフランシスコ講和条約の締結で日本が「独立」した「民主主義国家」になってからも続いた。冷戦が終わってからも変わらない。北朝鮮や中国の脅威を持ち出して、従属して、さらに「思いやり」予算までつけて、米軍を日本(特に沖縄)で接待し続けている。

 これを大手新聞が「日米対等の同盟深化を」などと、本当に日米が「対等」であるかのように堂々と持ち上げるわけだから、報道機関のレベルもひどいものだ。

 聞き手は松浦吉剛さんという記者のようだが、「日米両軍は本当に「対等」なのですか?」となぜ聞かないのだろうか?不思議でしょうがない。

 ノーモア沖縄戦 命どぅ宝の会 メルマガ273号に小西誠さんの寄稿文が掲載されている。

 新聞報道されたからご存じの方も多いと思うが、事務次官通達を無視して自衛隊幹部が靖国神社を公式参拝したり、防衛大学の「社会科研修」で靖国参拝を行っていることなどが書かれている。

 陸自第32連隊が15年戦争(満州事変、日中戦争、アジア・太平洋戦争)のことを、戦時中と同じように「大東亜戦争」といっていたり、陸上自衛隊幹部学校の教育方針に「沖縄戦は善戦」と書かれていたり、陸自第15旅団のHPに、沖縄戦の司令官牛島満の辞世の句が掲載されていたりと、自衛隊の時代錯誤に驚くことは多い。

 15年戦争の経験を自衛隊がどのように継承しようとしているのか興味深いが、これらを読む限り、日本軍は「皇軍」で、戦争は「聖戦」であった、靖国神社の「英霊」を信奉しないといけない、ということのようだ。

 今後は「国体護持」のために中国と戦えといわれているのだろう。

 被災地の救援活動に感動して自衛隊員を志す人が多いと聞くが、これではあまりにもかけ離れているので、自衛隊員の中にもこうした思想教育に疑問を持つ人は多いのではないだろうか。

 そもそも片一方で、日米戦を美化してアメリカと戦って戦死した「英霊」を祀りながら、「日米対等の同盟深化」が本当に可能なのだろうか。

 頭の中、精神、思想をどう整理したら「靖国参拝」と「日米対等の同盟深化」が結び付くのか、僕には想像もできない。

 米軍には「バカじゃないか」、と言われているような気がするが、ますます日本は危ない国になったと思う。

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